薬として処方される漢方薬について知見を深めよう

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薬として処方される漢方薬について知見を深めよう

漢方薬というと「自然由来だから体に優しい」「何となく効くもの」というイメージを持たれることがあります。しかし、医療機関で処方される漢方薬はれっきとした医薬品であり、症状や体質に合わせて使い分けられています。

漢方では病名だけでなく、その人の体力や冷え、疲れやすさなどを総合的に判断し、「証(しょう)」という考え方をもとに処方を決めます。同じ便秘でも、大黄甘草湯が合う人もいれば、麻子仁丸が適している人もいます。

介護施設でよく目にする漢方薬には、認知症に伴う興奮や不眠に使われることがある抑肝散、食欲低下や体力低下に用いられる補中益気湯、便秘改善を目的とした大建中湯や麻子仁丸などがあります。また、冷え症やむくみ、頻尿などに対して処方されることも少なくありません。

ただし、「漢方だから副作用が少ない」と考えるのは危険です。漢方薬にも副作用があります。例えば、甘草を含む漢方薬では低カリウム血症や偽アルドステロン症が起こることがあります。また、間質性肺炎や肝機能障害など重篤な副作用が報告されている漢方薬もあります。

介護職や施設看護師が知っておきたいのは、利用者さんが漢方薬を服用している場合も、通常の薬と同じように観察が必要ということです。食欲の変化、むくみ、血圧変動、便通状況、眠気などの変化は重要な情報になります。

漢方薬は西洋薬と対立するものではなく、それぞれの得意分野を活かしながら併用されることも多くあります。利用者さんの服薬内容を確認する際は、「これは漢方だから大丈夫」と考えず、どのような目的で処方されているのかを知ることが、安全なケアにつながります。

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